笑っていたい

映画・読書などの備忘録

『ちーちゃんはちょっと足りない』著:阿部 共実

ちーちゃんはちょっと足りない (少年チャンピオン・コミックスエクストラもっと!)
読んだことないけど読みたい『空が灰色だから』の作者さんの新作。けっこうダークという噂を期待していたので冒頭の日常系なノリに肩透かし感があったけど、中盤ぐらいから「日常」が揺らいできて物語がしっかり動き始める。平穏だった友達グループの間に隠し事や人間関係の複雑さが徐々に覆ってくる展開。団地やジョスコ(ジャスコ)に工場といった描写が多く、中学生なので全体的に少額なんだけど金絡みの貧困チックなテーマも必ず絡んでくる。読み返してみると初出時のキャラクターの印象が違って見えてくるほどそれぞれの性格が漫画一冊という短い尺の中で深く掘り下げられているし、特に第7話の展開は凄まじい。今後のことを考えるとかなり辛い展開で1巻が終わっているんだけど、どうなるんでしょうか。