笑っていたい

映画・読書などの備忘録

『マジカル・ガール』カルロス・ベルムト監督

私的評価:89点

 

2014年のスペイン映画、ネオ・ノワールというジャンルらしい。「魔法少女ユキコ」という日本のアニメ(作品内における架空の作品)に憧れる白血病の少女とお父さんの物語、、、と書くと心温まるハートウォーミングな一本に感じるが、ふたを開けてみたら皆殺しのサスペンス映画

 

とても小説的な構成力を感じる作品で、個々の登場人物の話が善悪表裏一体の関係性でつながっていく群像劇な仕上がり。善意から始まった計画が悪意を呼び込み、その悪意に対抗する善意が悪意に転換していってしまうという、物事を一面的に捉えていない構成が小説的と感じる所以か。

 

 監督のカルロス・ベルムトは日本文化をこよなく愛しているらしく、劇場デビュー作となる本作でも「魔法少女」というサブカル要素を取り入れてる。監督曰く「スペインの漫画は善悪がはっきりしいる」と不満気なので、憶測だけど同じく魔法少女アニメの「まどマギ」の鬱要素とかに感激したのかなと。

 

日本での予告編には長山洋子のデビュー曲『春はSA・RA・SA・RA』(フィンランドの歌手Einiによる『Kiitavan hetken hurma』のカバー曲)が使用された。Wikipedia マジカル・ガール

 

 

 

 

 

マジカル・ガール(2014)

MAGICAL GIRL

 
メディア 映画
上映時間 127分
製作国 スペイン
公開情報 劇場公開(ビターズ・エンド)
初公開年月 2016/03/12
ジャンル サスペンス
映倫 PG12
魔法少女ユキコは
悲劇のはじまり。

『呪怨館』マック・カーター監督

私的評価:38点

 

ヒットしたホラー映画『呪怨』と『死霊館』にあやかったタイトルを付けるだけあって、クオリティーも各段に下がる作り、まあビデオスルーだから仕方ないか。ちなみに原作タイトルは"Haunt"で「出没」の意味、確かに脈絡を感じさせない幽霊の出没感はあったね

一応『THE JUON/呪怨』製作陣! × 『インシディアス』プロデューサー!ということらしいのだけど、『呪怨』が可哀そう案件かも(笑)。

 

映像は綺麗なんだけど、あまり内容が伝わってこないというのも辛い。そして内容が分からないから怖くもないというトホホな感じ。本作の敗因は物語の背景を説明する語り部となる人物の不在だろうか。たまに幽霊が出てきて「キャー」という感じなんだけど、怨念とか幽霊が家に取り憑いている理由がなかなか明かされず、明かされてもイマイチよう分からないという……。

 

 

呪怨館<未>(2014)

HAUNT

 
メディア 映画
製作国 アメリカ
公開情報 劇場未公開
ジャンル ホラー

『VR ミッション:25』チャールズ・バーカー監督

私的評価:60点

 

「ゲームだと思っていたら現実だった!」というアイディア一発勝負で制作された作品だろうからあまり期待していなかったけど、けっこう面白く観れた。

 

ゲームも殺し合い、現実も殺し合いだと、結局ただの殺戮サバイバルゲーム以上の物語にはなりそうもない予感がしたけれど、「本当にゲームなのか?」とVRゴーグルを外してリアル殺人ではないことを確認する演出などがあって、序盤までプレイヤーたちを仮想現実だと信じ込ませようとするシーンなんかもしっかりある。その辺がVRゲームの特質を生かしていて良かったかなと。

 

 デカいVRヘルメットを着用してウェットスーツにプロテクトアーマーを着こんでプレイするスタイルは、頭でっかちでかなりコミカルないでたちに見えるけど、登場人物もキャラ立ちしていて、結末も無理のない範囲で納得できる作り。GANTZをかなり小規模にして収まりよくしたような作品でした。

 

 

VR ミッション:25(2016)

THE CALL UP

 
メディア 映画
上映時間 90分
製作国 イギリス
公開情報 劇場公開(REGENTS=日活)
初公開年月 2016/11/19
ジャンル アクション/SF
映倫 G
[超仮想現実(バーチャルなリアル)をサバイブせよ。]

ブレア・ウィッチ(2016年版)

1999年制作のブレア・ウィッチ・プロジェクトは600万円の制作費で世界興行収入2億4800万ドル、日本円で300億円くらいの大ヒット。メディアミックス・モキュメンタリー・POVなど、その後の低予算映画の制作手法の流行りを先駆けた作りであることは有名だと思う。

 

ただ大ヒットながら「内容がない」と酷評だった記憶があるんだけど、本作『ブレア・ウィッチ』も一言でいうなら内容がない(笑)。

2000年制作の『ブレアウィッチ2』 もあるけど、本作が正当な続編になるらしいということらしい。機材がアップデートされててドローン飛ばしたりGPS搭載のアクションカメラを登場人物が着用していたりと、映像の種類が豊富なところは見所か。

この映画見て、バイオ7とかP.T.を思い出したので、ゲームの方がここ10年ぐらいで進化あったのかもとか、そんな感想を抱きました。

 

ブレア・ウィッチ(2016)

BLAIR WITCH

 
メディア 映画
上映時間 90分
製作国 アメリカ
公開情報 劇場公開(ショウゲート)
初公開年月 2016/12/01
ジャンル ホラー/サスペンス
映倫 G

 

 

漫画コマ切取りサービス「マンガルー」に登録したので使ってみた

漫画のコマを切り取ってブログなどに貼り付けることのできるサービス『マンガルー』に登録してみたので、とりあえず貼ってみました。

 

 

仕組みとしては、上のカイジの画像にマウスをドラッグしてもらえればお分かり頂けると思いますが、著作権の表示と共に漫画作品の購入リンクへの誘導が表示されます。知らない漫画のコマであっても、すぐになんの作品かわかる作りとも言えます。

 

利用方法は簡単で、ほかの利用者が既に切り取ったコマから選ぶだけですぐにブログなどに貼り付けられる方法と、マンガルーに登録されている漫画から自分でコマを切り取る方法の2パターンがあります。

ちなみに切り取られたコマは、タグ付けされているので、色々なシーンに合わせた漫画のコマを検索するのも楽ちんになっています。

 

ということで、漫画の作者からすると画像を利用されたとしても、「マンガルー」経由ならば作者の名前が表示される上に、売り上げにまでつながるリンクつきでもあるので、実質的に引用者に宣伝してもらっている状態になるわけですね。実にクレバーなシステムだと思います。

 

今後はマンガルーのようなサービスを使わずに、漫画のコマなどをブログに貼り付けていると、「著作権の侵害だ」と指摘されるケースが増えそうな気がしないこともないですね。

 

そんなわけで、最後まで記事をお読み頂き、、、

 

『死霊館 エンフィールド事件』:シスターがひたすら怖い

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評価:★★★☆

一言:ドラマパートが作り込まれていて見応えあり

 

死霊館 エンフィールド事件(2016)
THE CONJURING 2
監督:ジェームズ・ワン
上映時間:134分
製作国:アメリカ
公開情報:劇場公開(ワーナー)
初公開年月:2016/07/09
ジャンル:ホラー
映倫:PG12
その日、世界は初めて心霊現象(ポルターガイスト)を信じた――
 1977年英国、人々がその“存在”を認めざるを得なかった、戦慄の実話。

 

『死霊館』そのスピンオフ作品『アナベル 死霊館の人形』の続編、通し番号的には『死霊館2』となる作品である本作であります。

 

前作同様に、実在した超常現象研究家であったエド&ロレイン・ウォーレン夫妻をモデルとした主人公に配して、これまた実際にあった心霊現象事件として名高い“エンフィールド事件”を今回は扱っています。

 

呪われた人形のアナベルもいい加減不気味でしたけど、今回もシスター姿の悪魔がパンチ効いてましたね。あれも忘れ難いインパクトある出来です。

 

エドが「夢で見たんだ」とかいってシスターのおっかない絵をキャンバスに描くという謎のストレス解消法をあみ出しますが、そのせいで妻のロレインがキャンバスから飛び出てきて(裏から出てきた?)シスターに襲われてしまうという貞子顔負けの飛び出し芸に付き合わされる羽目に(笑)、このシーンは怖くてなかなかの仕上がりでした。

 

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イギリスのエンフィールドを舞台に、ホジソン一家を襲う心霊現象という内容なわけですが、全体的にドラマパートがしっかりしていてイギリスを舞台にしてることもあって「ハリー・ポッター?」と見間違うぐらい街の雰囲気が似てますね。

 

ホラー映画にありがちな、事態を悪化させる方向のみに動くおバカキャラもなく、子供たちの演技もなかなか良いですが、呪われている家そのものから出ていくという選択肢はなかったのだろうか、と思わないわけでもなかったです(ド貧乏設定なので、引っ越しは無理ということかも)。

 

最後は、いつものようにエドが戦利品を蒐集部屋に収めるという悪癖を披露しての終幕となります。 

 

ちなみに憑かれてしまうマディソン・ウルフちゃん、なかなか可愛かったですね。

 

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『ヒーローマニア -生活-』:ヒーローたちより悪役の情報がもう少し欲しい

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上映時間 109分

監督:豊島圭介
製作国 日本
公開情報 劇場公開(東映=日活)
初公開年月 2016/05/07
ジャンル アクション/ヒーロー/コメディ
映倫 G
一緒に戦わないか?

 

評価:★★☆

一言レビュー:悪役たちの説明がもう少し欲しいところ。

 

『僕の小規模な生活』などで有名な漫画家、福満しげゆきの『生活』が原作の本作。キャストは『桐島、部活やめるってよ』にも出演していた東出昌大さんなど若手が豪華で、和製版の『キック・アス』のようなものを期待して鑑賞しました。

 

たぶん原作のダイジェスト的な展開なんだと思いますが、園詩温監督の『愛のむきだし』をだいぶ薄めたような話ですかね。

 

不良少年たちを文字通りロープで吊るして成敗する自警団のようなヒーローごっこをやっていたら、資本家から法人化することを勧められて、その通りにしたら仲間たちまで組織的な人間になってしまった……カルト的なものに吸収されてしまって性格も変わっていく仲間たちに違和感を覚えた主人公が、彼らの魂を取り戻そうとするといった展開です。もちろんすべての悪玉はその法人化を勧めてきた資本家的な人物。

 

この船越英一郎演じるホームレス兼資本家的な人物(ホームレス⇒資本家への変貌がまったく不明)と、黄色いレインコートを着た怪物的に強い山崎静代演じる殺人鬼のようなキャラクターたちが、ほとんど意味不明な流れで出てきて、鑑賞者を置き去りにしたまま話が進んでいきます。ちょっと理解に苦しむエンディング、個人的な見所としては小松菜奈のおさげ眼鏡と生足でしょうか。