『フィフスウェイブ THE 5TH WAVE』J・ブレイクソン監督
『キック・アス』で有名なクロエ・グレース・モレッツの出演作品。宇宙からやってきた知的生命体が人間に寄生して、人類から地球を奪い取ろうとする侵略モノSF映画で、その侵略者アザーズに立ち向かうのは、クロエ演じる女子高生キャッシーたち子供兵。
リック・ヤンシーの原作を知らないので、なんとも言えないですが、続編を作る気満々のエンディングで、正直本作だけでは不完全燃焼気味。中盤、軍の施設で訓練する子供たちの姿が、やはり子供たちの訓練する姿の描かれる『ハンガーゲーム』みたいで、現実感に乏しい演出。どこの世界?アメリカじゃないの?予算が足りないの?いろいろ疑問に思ってしまいました。
森の中をキャッシー親子が避難所目指すシーンはゲームの『The Last of Us』のようでした。
『COP CAR/コップ・カー』ジョン・ワッツ監督
強面のケヴィン・ベーコンと半キ〇ガイ風なジョン・マルコヴィッチは仲が良いらしいという話を思い出すたびに噴き出しそうになるんだけど、とにかくケヴィン・ベーコン主演の本作について。序盤の子供たちのシーンが長くて不安になるのと、思っていた以上にコメディー色が強めながら(コメディー演出はゼロなんだけど、全体的に間抜けた事件故にそう見える)、後半は銃撃戦でそれなりの緊張感がありました。どうせなら、子供も含めてレザボア・ドッグスみたいに全員死亡させていたら、一級品になっていたかも。
『10 クローバーフィールド・レーン』ダン・トラクテンバーグ監督
大ヒット映画『クローバーフィールド/HAKAISHA』とは「血のつながった映画」であると語る制作J・J・エイブラムス。急展開する後半からそれらしい繋がりが見えるけど、前半から中盤まではサスペンス色が強い作品。予算の関係なのか、それとも侵略者系のSF映画が飽和状態な昨今なので変化球で攻めたのか。どちらかというと後者の印象。クローバーフィールドの続編だと期待して観ると肩透かしを食らう可能性が大きいです。
30本目『バードマン』監督:アレハンドロ・G・イニャリトゥ 70点
『バベル』の監督さんの新作。演劇をテーマにしているので全編ワンショット、かつスーパーヒーロー物ばかりが持て囃される近年のハリウッド映画界の傾向をブラックに皮肉る内容。劇中劇の原作であるレイモンド・カーヴァーの『愛について語るときに我々の語ること』は未読なんだけど、この作家は春樹の影が付きまとうのでどうも食指が動かない。
主人公の娘役のエマ・ストーン、こういう顔もけっこう可愛いと思うようになってきた。